魚沼の米が増える?
2008年 12月 11日
日本で一番人気のある米の産地といえば、新潟県は魚沼です。
魚沼で作られるコシヒカリは非常に美味しいと言われています。
なぜ魚沼のコシヒカリは美味しいのでしょうか。
魚沼地域は新潟県内でも豪雪地帯といわれ、多いときには2~3メートルもの
雪が降り積もります。
この雪は春になると解けていきますが、この雪解け水が山肌を通り麓の田畑に
降りてくる間に、石灰やけいさんといった栄養分を多く含んでいきます。
この栄養分を含んだ水を使って育てているので、良質な米が出来ると言われて
います。
実際には山間に限定的地域で生産されている魚沼のお米ですが
少し生産量が多くなると言う話があるのです。
そこには、日本の農政が大きく関わってきます。
日本の米の消費量は年々減少してきています。
消費量が減ると言うことは、需要が減りますから、米の価格は下落します。
米の価格の下落は直接農家に影響を及ぼします。
そこで行われているのが「減反」、要するに田んぼを止めるということです。
田んぼを止める、或いは田んぼを他の農地に転用することを進めて、
減反に協力した農家にはそれに対する助成金が支払われます。
この減反をどれくらい進めるかと言うのが「生産調整」と呼ばれるものです。
生産調整というのは、以前は減反する(転作する)面積の目標を立てていき、
それにあわせて国から交付金が支払われたのですが、
その後2004年度から米を生産してよい面積を割り当てて計画的に生産するという
方式に変更されました。
しかし他の作物よりも作りやすく、またネット販売など独自の販売ルートの確立
などで減反はなかなか進まず、2007年産米においても価格の下落し、政府が
流通量抑制の観点から備蓄米として多くの米を買いますと言う事態になりました。
そこで2008年産米については減反枠を厳守するように国から都道府県や生産
団体に指導が強化されました。
それと同時に、米を多く作りたい都道府県が、減反(転作)をより進められる
都道府県から、その生産「枠」を買える様に制度を変えました。
つまり、有名な産地などを抱える都道府県はなかなか減反を進められません。
逆に米の知名度が低い都道府県は減反や転作を進めて、そこで余った枠を
譲ることで、その分の交付金がもらえると言うことになるのです。
当然枠を譲り受けた都道府県への交付金は減額されます。
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この分 | ||||||
| 米が | |||||||
| 多く作れる | |||||||
| 更に | 割り当てられた 生産枠 | ||||||
| 減反が | |||||||
| 可能 | |||||||
| A県 | B県 | ||||||
今回この生産枠取引を初めて行ったのが、佐賀県です。
佐賀県は割り当てられた生産枠の中から、7580トン分を返上し、その分交付金の
増額を受けました。
佐賀県では地元の米の価格がここ10年で5000円/1俵と下落している状況や、
多くの農地で排水設備が整備されて容易に転作が可能であると言う背景などを受け
米の生産枠返上が可能であると判断したのです。
今回返上された生産枠は、新潟県をはじめ、福島、青森、茨城などの米どころと
言われる都道府県に割り振られました。
もちろん割り振られた都道府県への交付金は、その分減額されます。
中でも3500トンと最も多い割り当てを受けた新潟県では、その中でももっとも
売れる米を生産している魚沼地域に、その多くを振り分けたと言うのです。
今まで生産を止めていた田んぼなどでも米を作れるようになるわけで、
魚沼の米は今までより少し手に入りやすくなるかもしれません。
では今後もっと魚沼をはじめとする米どころの生産量は増加していくのか
というと、そうでもないようです。
今回生産枠を返上した佐賀県の背景は、他の県では同様に行いづらいレアな
ケースで、実際に今回返上を申し出たのも佐賀県のみでした。
今後このような返上を申し出る都道府県が出るかどうかは不透明なようです。
